ハウィッツァー

ハウィッツァーは本来、生き延びるはずの存在ではなかった。とある「スクラップランドの思想家」によって極秘裏に育てられた、使い捨ての生体兵器の試作品。実験の失敗と共に、彼は拷問され、試され、そして廃棄物のように捨てられた。
生き残るはずなどなかった――それでも彼は生き延びた。

傷つき、怒りに燃え、ようやく自由を得た彼はエバーバーンの荒野へと消えた。狂気じみた笑みを浮かべながら、ジャンクの山から己の戦闘装備を寄せ集め、断片的な記憶と小さな戦争を起こせるほどの火力を奪い取り、それを組み上げたのだ。

そのスーツは武器であると同時に、彼自身の空飛ぶ祭りでもある。ガタつく兵器庫は、二度と檻に閉じ込められないことを証明するために作られた。彼を騒がしく、危険な存在にし、そして退屈な正気を追い払ってくれる。どこかで彼を創り出した存在はいまだ彼を屍だと思っているが、ハウィッツァーの心の奥底には、彼らを爆音で訪ねてやりたいという小さな欲望が燻っている。

だがハウィッツァーにとって、自由こそすでに勝利だった。だから今は、背中にロケットを背負い、胸を的にさらし、狂気じみた笑みを浮かべながらスクラップランドを突き抜けていく。――忘れられぬ怪物として。