

カウンテス
血に飢えたアサシン


闇を纏いしカウンテス。迅速かつ影のような暗殺で敵を翻弄し、気づく間もなく命を奪う恐るべきアサシンだ。
Roles:
オフレーン
ミッドレーン
難易度
Advanced
hero
lore
ストーリー
シャンデリアと蝋燭が照らす王宮の仮面舞踏会。その夜、名もなき若き娘の妖艶な美しさは、将軍も学者も王も魅了した。彼女は貴族の間を軽やかに舞い、その酔わせるような魅力で見る者すべてを虜にした。彼女の言葉は一つひとつが紅の糸となり、やがて多くの者がその網に自ら絡まっていった。
その夜、彼女が選んだのは野心と傲慢に満ちた一人の公爵だった。自分こそが彼女を誘惑していると信じて疑わない男。彼が身を寄せても娘は微動だにせず、欲望を囁かれても甘美な微笑みを返した。そして二人きりになったとき、彼女は正体を明かした――恋人ではなく、飢えた捕食者が貴婦人の装いを纏っていただけだと。公爵が叫ぼうとした声は、やがて細い嗚咽となり、彼女がその命をゆっくりと余すことなく啜る音に掻き消された。
翌朝、城門はひとりでに開いた。舞踏会の後片付けをするつもりで訪れた使用人たちが目にしたのは、無数の血を失った亡骸と、山のように積み上げられた鎧、そして空の玉座であった。
その日を境に、彼女の名は貴族社会で恐怖と畏敬を込めた囁き声で語られることとなる。カウンテスの治世は戴冠式ではなく、大虐殺とともに幕を開けたのだ。

