ドロンゴ

埃まみれのスクラップランド、エバーバーンで育ち、見捨てられたドロンゴは正気を失ったわけではない。ただそれを、ダイナマイト運びと粗悪な自家製酒の合間にどこかへ置き忘れてきただけだった。

有毒な錆の坑道で過ごした年月は、彼に「おしゃべりな思考」を植えつけた。それは時に待ち伏せの警告を与えて助けになるが、またある時は彼のボロ靴が自分を狙っていると主張する。彼はその半分を信じ、残り半分はただ中身を見たくて物に穴を開けて回る。

呪われているのか、狂っているのか、それとも誰も知らない冗談を独りで楽しんでいるだけなのか――理由はどうあれ、ドロンゴは笑い続ける。笑うのをやめた瞬間、その声が本当に意味を持ち始めるかもしれないからだ。