ウーコン

ウーコンは生まれながらに落ち着きのないトリックスターであり、樹冠を超える野望を抱いた賢い猿だった。彼は不死と偉大さに取り憑かれ、各地で師を求め歩いた末、ウーコンの傲慢を自らの苦労で培った規律によって抑え込もうとした追放の守護者フェン・マオに師事することとなった。
だが通常の修行は実を結ばず、やがて二人の間に火花が散る中で、ウーコンは不注意から古の野生の精霊を打ち倒してしまった。その惨劇は宇宙を揺るがすほどのものであり、無鉄砲なトリックスターをも立ち止まらせた。
フェン・マオはウーコンに自らの過ちを重ね見て取り、ついには過激な手段に出た。弟子を Vael'Zhurin の地下に破れぬ鎖で封じ、永遠に学びを強いると誓ったのだ。
だが猿王の狡知は鉄すら凌駕した。数世紀を経て鎖を打ち砕いた彼は、再び力と生命を求める果てなき旅へと戻っていった。
今やウーコンは、己が操る風のごとく自由に人の世をさすらい、邪悪な笑みと軽快な足取りで次なる挑戦を永遠に追い求めている。